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社長通信2025.04

  • humanlink9938
  • 7月4日
  • 読了時間: 2分

福祉事業のコペルニクス的転換

 西暦2000年4月から、従来「行政処分、措置」であった介護は介護保険における介護事故とみなされ、当事者と保険者との契約による給付サービスとなりました。そして、2006年には介護保険が改正され、全ての高齢者を対象にした「予防重視型の制度」になりました。つまり、介護は必要になってから対処するのではなく、必要にならないように予防することを重視することになったのです。

 これは介護概念のコペルニクス的転換とも言えます。コペルニクスはそれまでの天動説(地球が宇宙の中心で、太陽や月や星が地球の周りを回っている)という考え方から、地動説(地球が太陽の周りを回っている)という考え方に変えることを主張しました。今ではそれは当たり前ですが、当時は世の中の見方が根本的に変わる事だったのです。人が自分の目で見える事だけを中心に生きるのではなく、自分の目では見えないけれど、自然の法則など周りの動きの中で自分をとらえる事が出来る様になったという事です。

 私たちはすでに「病や障害」が、人の個人的な努力や希望だけではどうにもならないことを知っています。「病や障害」になったとき、どう生きるのかは個人の選択ですが、そうならないために予防することもある程度可能になってきたのです。そして新しい介護、「生活機能の低下防止を目的とする新予防給付サービス」が始まりました。

 五、六十年前には五、六十歳だった平均寿命が今や八、九十歳になろうとしています。体は老化しますが、長年の知識や経験を生かしたまま生きてゆけるのなら、それに越したことはないでしょう。

 寝たきりにならない予防の具体的施策は

 ①運動器の機能向上

 ②栄養状態の改善

 ③口腔機能の向上が3大柱です。

中でも③の口腔機能の向上は①②の前提になります。口腔機能が低下すれば、食べるものはおいしくなく、食欲は低下し、栄養状態は悪化します。また死亡率トップの誤嚥性肺炎の危険もあります。また、人との会話も弾まず、精神的にも落ち込み、うつ症状の原因ともなります。

 その口腔機能向上に一役も二役も買おうというのがカラオケサービスです。日本人が長命なのと、カラオケを発明したのが日本人なのは決して偶然ではないと確信しています。ヒューマンリンクはカラオケサービスを軸にした介護予防を推し進めます。

西邑みちお

 
 
 

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